砂漠 感想

伊坂幸太郎先生の砂漠という作品 主人公は大学生、1年の春、2年の夏と学年と季節が章ごとに変わる構成。恋愛ありの友情物語。途中の事故からが本番のような感じ。

事故まではただのあほな大学生という感じ(国立大学なので自分より頭は数倍いいと思う。)だが、事故以降はより友情、人間関係に重きを置いた展開になる。周りに無関心というか基本的に傍観しているような主人公が個性的な友人たちに会い変わっていく様が面白かった。大学生ということで自分と同じ。こんな大学生活を送れたらいいなとは思わなかったが話としては面白かった、大学生の言葉を通して伊坂先生の持論が展開される。考え方が合わない人にはとことん合わないかもしれないが、伊坂先生がこんなにも人気なのはこの考え方を好む人が多いということだろう。たまに出てくる、なんてことは、まるでないの文章がおもしろかった。心の中で「ないのかよ!」と思わず突っ込んでしまった。北村の変化ももちろんだがそれ以外の南や東堂、西嶋、鳥井にも変化があり、自分は大学生活を終えたとき北村達のように変われるのかと不安になった。変わらないような気がするな。あれほど衝撃的な人たちに会えれば変われるかも、西嶋とは気が合いそう。一番心に残った言葉はやはり最後の「学生時代を思い出して懐かしがるのは構わないが、あの時はよかったな、オアシスだったなと逃げるようなことは絶対に考えるな、そういう人生を送るなよ」という言葉。昔はよかったとよく言うし自分自身もそう思うときはたまにある。でも変えられるのは今だけで、西嶋も言っていましたがやっぱり今が黄金時代じゃなきゃだめなんだ。変えられる今を放棄して過去を美化することに意味はない。調べれば調べるほど砂漠は名言ばかりですね、面白かったです